top of page

​貴方の怪奇譚

これは恐ろしい体験をした

貴方のその後の物語

-雨があがる-

は悪夢から目が覚めた。

助けに来た不動産屋の日高と共に家を出た。

先ほどの雨が嘘みたいに澄んだ空だった。

あんな事が起きた後だったが、私は妙に落ち着いていた。

日高と別れ、何事もなく家へと帰った。

雨は稀に人を憂鬱な気持ちにさせる。

それは時として、人が誰しも抱く負の感情も生み出してしまう。

雨木はその負の感情を持った人間を死へと誘おうとしていたの

かもしれない…。

私は雨が降るたび思い出す。

あの悍ましい悪夢の出来事を…

でも心なしか私の気持ちは晴れ渡っていた。

それではまた、別の怪奇譚でお会いいたしましょう。

bottom of page