STORY Mother Bless You 編
内藤穂之香 出演ストーリー
SNS上に突然拡散され、話題となった「#事故物件に泊まろう! ドキドキナイト参加者募集」という、主催者不明のイベント企画。面白半分で応募したあなたは、競争率の高いなか見事当選してしまう。
半信半疑で待ち合わせ場所へ向かうと、他のドキドキナイト参加者や管理会社【Y澤不動産】のスタッフに加え、イベント主催者であり、これから行く物件のオーナーでもあるという、現役女子高校生・棺 玖麗亜(ひつぎ くれあ)がいた。
最近この事故物件を相続したという玖麗亜は、『みんなのお泊り会の様子をSNSで発信して、“お化け屋敷”と呼ばれているこの物件の悪いイメージを払拭してほしい』と微笑む。
その物件は、もと児童養護施設『慈愛の家』として運営されていた、一軒家であった。
※児童養護施設『慈愛の家』
一般家屋を改築し、多くの孤児、近親者のいない子供を収容出来るようにした歴史のある施設。2代目の寮母となった「マザー・愛子」は、不幸な身の上の子供たちを慈しみ、我が子のように大事に育てていたという。
しかしある時、寮母が特に可愛がっていた児童が、階段で足を滑らせ、転落死するという痛ましい事件が起こる。それから毎日泣き暮らした愛子は、徐々に精神を病んでゆき、ついには奇行を繰り返すようになる。
――その数年後。マザー・愛子は、猟銃により自殺した。
哀しい事件のあった事故物件は、近年まで無人のまま放置されてみるみる老朽化し、『お化け屋敷』と揶揄されるようになっていた。不気味な唸り声が聞こえたり、廃屋のはずなのに足音が聞こえたりするという、奇怪な『いわくつきの事故物件』として、SNSでも注目され始めていた。
そして、2022年現在。
静かに拡がりつつある【事故物件ブーム】に乗り、所有者を名乗る者が、Y澤不動産にこの物件を登録する。
――止まっていたこの家の時間が、再び動き出そうとしていた。
Mother Bless You 編 公演日
2022年12月
16(金),17(土),22(木),23(金),26(月),29(木)
2023年1月
7(土),8(日)