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人面犬ってやっぱりいたんだ
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口裂け女について豆知識
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都市伝説について語ろう
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禁后~パンドラ~
これは2009年に、あるホラー系サイト(現在は閉鎖)に掲載された怪異の体験談である。
言ってしまえば「行ってはいけないと言われた場所に赴き、怪奇体験をした」
という系譜の怪談。禁忌の場所に入り込んで怪奇体験をしたのみならず、
それが原因で仲間は呪われ発狂してしまう、という内容である。
禁忌の場所に何があるのか、なぜ呪われたのか、
そういった原因や由来などは語られぬままに、謎のまま終わる点も特徴である。
田舎町に住む体験者は、複数の友人と共にとある場所へ探検に向かった。
とある場所とは、町はずれに佇む、玄関の無い「空き家」。
この空き家に関して、大人達は話題に出す事も許さず、近づくなと言うのみ。
しかし、体験者達は当時まだ子供だった。
他に、A君、B君、C君、D子、Dの妹の、合計6人で向かい、
一階の窓ガラスを割り、内部に侵入した。
中へ入ると、廊下の途中に鏡台が置かれており、
鏡の前にはかつらのような形で髪の掛けられた棒が立てられていた。
その光景はあたかも鏡台の前に女性が座っているかのようで、一瞬動揺した。
すると、それまでついてきていた友人D子の妹がふと、
いなくなっていることに気付き、一同は2階へと探しに向かった。
そこには1階の廊下で見たものと同じ鏡台と髪があり、
その場にD子の妹はいた。彼女は鏡台の引き出しを開け始めた。
引き出しは3つあり、一番上の段を開けて中を取り出すと、
それは毛筆で「禁后」と書かれた半紙。
次に二段目の中身を取り出すとそれも同じ半紙だが、
取り乱したD子の妹は半紙を元に戻そうとして誤って一番下の引き出しを開けてしまい、
その中を見て硬直するや否や、大きな音を立てて引き出しを閉め、
そばの髪を取ってしゃぶり始めた。
声をかけても一心不乱にしゃぶり続けるため、皆はD子の妹を連れて家から出て、
一番近い投稿者の家へ向かう。
その後、5人は叱責され、皆の保護者達が集まり大騒ぎになった。
そしてD子の妹子は二度と元に戻らないと告げられ、彼女の家は引っ越してしまった。
あの空き家には厳重な侵入対策が為され、投稿者たちはいつもの生活に戻る。
そして、時が過ぎ皆が大学生になった時、D子達の母親から体験者の母親に手紙が届く。
「母が楽園に向かうための風習」。
それは、母親が娘を何人も生み、その娘を生贄のように材料として用いるという、
残酷なものだった。その教育と風習は、悪習として廃れたものの、
一部がわずかに習慣として残っている。
その家系に育ち生活していた、八千代という女性の娘・貴子。
彼女が10歳の誕生日に自宅で惨殺されているのを、近隣住人らが発見。
居なくなった父親を捜し回る中、八千代が娘の傍で自殺した。
その後、連絡を受けて訪れた八千代の両親が
「この家に呪いを施したから誰も近付くな」と言った。
後日、行方知らずだった父親が玄関前で死体で発見される。
八千代の両親も老衰で亡くなり、供養として残した家は老朽化したために移設。
その際に、人が入らぬように玄関を作らず、現在に至っている。
投稿者の友人らの親達の中にも、子供時分にこの家に侵入し、
同様の現象に見舞われた事があったらしい。
この風習の目的は、
「母親が娘を生み、その娘の身体や精神や生命を呪物として用いる事で、
『母親の精神を楽園に』向かわせる」事。
娘は「この風習のためにその身を捧げる」「そのためだけに生まれた」と教育し、
剥がした爪や抜いた歯、切り落とした指や髪の毛などの身体の一部を
呪物として用い捧げるなどして、この儀式を行うとの事。
そして、鏡台の上部の引き出し内に入っていた半紙に書かれていたのは、
娘の「仮の名前」、下部の引き出しの中には「本当の名前」が入っている。
この本当の名前を下手に見ると、発狂する呪いがかけられてしまうらしい。